展示まであと一週間!

かなりいっぱいいっぱいで急に落ち込んだり元気になったり。
相変わらず周りの人には迷惑しかかけていないです。
なさけないなさけない。
そんなことを思っていても展示まではあと一週間となってしまって、なんかいろいろ焦るやら恥ずかしいやら辛いやら…


Ricoh GR1v (kodak Tri-X)

展示のテーマは「渋谷」なのだけど、何で渋谷をテーマにしたかと言われると答えに困ってしまいます。
荒木経惟さんと森山大道さんの共作「新宿」に触発された王柱に声をかけられた言えばそうなのだけど、それだけではこんなに何ヶ月も作品と接することはなかったと思う。
自分にとって渋谷とは何なのか、これは撮影中から展示前の今になっても考えていることです。
こう書いてしまうと誤解をされそうだけど、僕は渋谷がそんなに好きではないのです。
街は汚いし、人は多いし、いつも煩いし。
そして何よりも街全体の「軽薄さ」みたいなものが、自分には合わないのです。
(僕は、どこかどっしりと構えている重厚的なものが好きです。)
ただその軽薄さというのは、人であったり物であったり、ありとあらゆるものが日々更新されているこの街ならではのもので、それは撮影中から非常に写真的だなと思っていました。
僕は写真を記録をするためのメディアだと思うし、それを常に頭に入れて、体に染み込ませてシャッターを切っています。
そういう意味で、渋谷は最高の記録対象でした。
人は日々入れ替わり、店や看板も変わっていき、落書きも次に来た時には別の物に書き換えられている。
それを何も考えずに反射神経を使ってスナップしていく作業は、僕にとっての写真行為そのものでした。
出来上がった写真も、きっと2011年の夏から冬にかけての渋谷をありのままに記録したものになっていると思います。
そういったことができる街という意味で、僕は渋谷を好きではないが嫌いにはなれないのです。
これはきっと渋谷を作品のテーマに選んだ答えではないけれど、渋谷を相手に自分が写真を撮り作品に仕上げることができた理由でしょう。

展示は、たくさんの人にどや!って見せるのはきっと僕には無理で、こんなことやってますということを数少ない友達や大切な人に見せるのが、僕にとっての展示だと思います。
なので、本当に僕を知っている人にぜひ来ていただきたい。
僕はこんなことを馬鹿馬鹿しく頑張っているのです。
そしてどこかで、写真展で僕を知ってくれる人がいるんじゃないかと期待しています。
追い込んだり追い込まれたりですが、あと一週間、頑張ります。