レンブラント

さてベトナムのことでも書こうか、と思ったのだけど悲しいことが起きたのでそれを書いておこうと思います。

先日、秋に展示を予定している新作をプリントする印画紙を買いにいったところで、富士フイルムのバライタ紙「レンブラント」が流通を終了したことを知りました。
僕がこの印画紙を使い始めたのはたった3年前のことなのだけど、それ以来、作品を焼くぞというときにはこの紙を使っていました。
少し暖かい白とキリッと締まる黒。その間の豊かなグレートーンの機微。
モノクロームの写真には欠かすことの出来ない要素を、僕はこの印画紙で学びました。
たいして上手く焼くことも出来ず、僕にはこの印画紙の優れたところを引き出すことは出来なかったかもしれません。
もっとたくさんの写真をこの紙で焼いて、いつの日か満足のいくプリントの作品を発表したかった。
残念極まりない。

この時代にフィルムカメラで写真をする上で、今回のようなことは避けては通れません。
いつまでも悲しがってはいられないし、新作のプリントも来週から始めなければなりません。
新しい相棒と、そいつがいなくなる日が来るまで頑張ってみるよ。
ありがとう、レンブラント。僕は君のことを忘れはしないよ。
さようなら。